電磁波問題国際フォーラム

国際フォーラム報告
国際フォーラム事前告知

「電磁波問題国際フォーラム」を開催 5・11/12

講演者と演題
フォーラム宣言
省庁への申し入れ
厚生労働省 文部科学省 経済産業省 総務省 環境省
省庁の回答

 ガウスネットを中心とした運営委員会の主催によってアメリカ、イギリス、ニュージーランド、イスラエルの電磁波問題での学者、市民運動代表者を日本に招いて「電磁波問題国際フォーラム」が開催された。
5月11日と12日の2日間にわたり、海外からの4人と日本国内の2名を含めた講演とデイスカッションがあり、200名を越える参加者が熱心に耳を傾けた。講演者と演題は次の通り。

5月11日(土)

リビー・ケリーさん [ワイヤレス社会の進行―公衆の健康保護のための政策]
ニール・チェリー博士 [TV塔・携帯電話基地局の周辺住民の健康影響]

5月12日(日)

荻野晃也博士 [日本における低周波・電磁波(電磁場)問題]
アン・シルクさん [電気症候群―あなたのオフィスの生命線]
ザミール・シャリタ博士 [化学汚染と電磁波による遺伝子損傷]
山崎洋教授 [IARC発がん性評価モノグラフ
−超低周波電磁場に対する評価"2B"の解釈]


フォーラム宣言

プログラム終了後以下の宣言を参加者全員で採択した。
フォーラム宣言
1. 携帯電話を子どもに使用させることに警告する。
2. 携帯電話基地局、高圧送電線などの電磁波発生源の設置については近隣住民の合意が必要である。また、電磁波の健康被害について予防原則を適用すべきである。
3. 国、および電力会社は高圧送電線の電磁波問題についてWHO、IARC国際ガン研究機関による勧告・評価を正面から受け止めるべきである。
2002年5月12日


環境省をはじめ5省庁への申し入れ

翌日13日には、国際フォーラムを受けて、4人の海外講演者と主催者代表者らが国会に出向き、電磁波に関係する5つの省の担当者に申し入れ行動を行った。衆議院の保坂展人議員と桜井充議員が同席した。
事前に質問しておいたのは以下の通り

各省庁宛   電磁波(電磁場)問題に関する質問事項

質問事項について簡単に列挙しました。
2001年10月にWHOが公表した「電磁界と公衆衛生 低周波電磁界とがん」では、高圧送電線の電磁界についてヒトに対して発ガン性がある可能性がある、と評価が出されました。そしてこれについてのWHOの対応として特に政府と産業界に関して記されていることは、「一般の人々に対して曝露を減らすような安全で低コストの方法を提供すべきです。これらの組織はまた、健康リスク評価を可能とする、よりよい情報を導く研究を推進すべきです。」となっています。さらに、「新しい送電線設置の際の地方自治体、産業界、公衆の協議」の中で、「景観や公衆の感情を考慮することが要求されます。設置の決定の際には、人々の暴露を減らす方法も考慮すべきです。」と明記しています。また情報とコミュニケーションの効果的システムも必要だとしています。

厚生労働省へ

1. 図書館などに設置されている盗難防止装置については、1,000ミリガウス単位の強い磁場が発生し、心臓ペースメーカー装着者に対して注意がされたりしていますが、図書館のカウンターで働く職員については長時間の被曝が健康被害をもたらすことが懸念されます。他にも、恒常的に電磁場を浴びながら働く環境について対策がされなければならないと思われますが、どのような対策が採られるでしょうか。
2. 携帯電話の電磁波問題について、総務省では健康を管理することを仕事にしているわけではないので対策する側に立っていません。貴省が基本的な対策を打ち出すべきではないでしょうか。

文部科学省へ

1. イギリスなどでは、16歳以下のこどもには携帯電話を使わないように国として指導するなど対策がおこなわれているそうですが、日本では携帯電話事業者が子供向けに携帯電話のコマーシャルをするなど野放し状態です。学校への持ち込みの禁止など教育的な措置が必要ではありませんか。
2. 省(旧科学技術庁)の予算で進めてきた「高圧線の磁場による小児白血病に関する疫学調査」もそろそろまとめられると聞いています。この結果によってどのような対策を考えていますでしょうか。

経済産業省へ

1. 電力会社については、これまで「50ガウスがWHOの基準」としてこれを高圧線の電磁場は問題なしの根拠としてきましたが、WHOのこの勧告(または評価)に従うべきだと思われます。しかるべく電力会社を指導しますか。
2. 電子レンジはマイクロ波の規制値がありますが、電磁調理器については強い磁場が発生してむき出しになっているにもかかわらず、基準がありません。WHOの高圧線問題での勧告(評価)を受けて対策はされないのでしょうか。

総務省へ

1. 携帯電話の子どもの使用について警告するべきではないでしょうか。
2. 電灯線インターネット計画については大きな電磁波公害が懸念されています。この点について認可のためのしかるべき検討はされているのでしょうか。
3. 英やドイツでは大きな予算をつけて携帯電話の電磁波の健康影響を調査しています。日本の調査は現状のままでよいでしょうか。
またこれまでの公害問題の経験から結果が出る前に対策が必要なのではないでしょうか。

環境省へ

世界の趨勢は予防原則の適用に向かっているとみられます。WHOの「勧告」を正面から受け止め、各省庁をリードしてこの原則を採用することはなさらないのでしょうか。

これに対する各省庁の回答は概ね以下の通り

これらに対して、二―ル・チェリーさんは「『予防原則』というのは証拠が揃わなくても対策の行動を取ることを意味する。環境省はそうするのですね。」リビー・ケリーさんは「カリフォルニアでは推奨基準として2ミリガウスを定めている。またカリフォルニア当局の調べで電磁波過敏症が35%存在する。」
以上、概略