南アルプスをリニアの巨大トンネルから守ろう

 

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COP21で日韓市民グループが共同でアピール


 生物多様性条約第12回締約国会議(COP12)が10月、韓国の平昌(ピョンチャン)で開かれた。ここに坂田昌子さんらが「巨大トンネルから森林を守る市民グループCOP12提言チーム」として参加し、リニアによる環境破壊の問題をアピールした。

 今回の重要な議題は、2010年名古屋で開催されたCOP10で合意した「生物多様性戦略計画2011竏窒Q020と愛知目標」の中間評価だった。愛知目標とは、生物多様性の損失を止めるために定められた20の実践課題=世界の約束事のことだ。

  日本は残念ながら愛知目標の実践に積極的ではない。その端的な例が、リニア中央新幹線計画だ。東京窶薄シ古屋間286キロメートルのうち86%がトンネル 区間という、史上、類のない自然破壊であり、ユネスコにより今年6月にエコパーク(生物圏保存地域)に登録されたばかりの南アルプスまでも22キロメート ルのトンネルで貫通するなど、この計画は生物多様性保全の視点が皆無で、愛知目標無視としか言いようが無い。

 「巨大トンネルから森林を守る市民グループCOP12提言チーム」は、愛知目標達成を妨げる最大要因として提言書を用意し、この場で訴えた。日本と同じく巨大開発で苦しむ韓国NGOと連携し、共同で声明を発表、記者会見も行った。記者会見後、参加していた各国NGOは、「こんな山岳トンネル工事は世界でも前代未聞。福島原発事故を体験しても日本は変らないのか?」と唖然としていた、という。

 リニア中央新幹線計画は、愛知目標達成を目指し生物多様性の保全に向う国際潮流に逆行している。国際的な批判に耐えうるものではないことを、発信し続ける必要がある。

 生物多様性条約:あらゆる人間活動は、すべて生物多様性からもたらされている。しかし現在、地球上では1年間に4万種の生物が絶滅に追いやられているという危機的状況にある。この危機を回避するため194カ国が生物多様性条約を結び、2年に1度、締約国会議を開催している。