がうす通信第136号(2015/12/12)


電磁波過敏症で裁判 
     西房美宇都宮市議が市を訴え


 2015年3月25日、宇都宮市議会議員西房美さんは、自身の電磁波過敏症で健康被害を生じたことついて、市の「安全配慮義務」が果されていない結果として市に対し賠償金550万円の支払いを求め提訴した。
 原告の西さんは市議会でその会期中、他の議員らの携帯する「携帯電話」の電磁波によって、頭痛・発熱・下痢・のどの渇き、などの症状に苦しんでいた。
 西さんは2007年に心臓ペースメーカーを挿入しそれ以降携帯電話の電磁波にさらされると、頭痛や耳鳴りなどの体調不良を起すようになり、2014年には前橋市の青山医師より電磁波過敏症と診断され、仙台市の丸山アレルギークリニックで診断書も入手した。
 西さんは2008年ごろ、当時の市議会議長や議会事務局長に、会議中は携帯電話の電源を切るよう指示することを求めたが聞き入れられなかった。     

 また2010年8月には友人に依頼して「会議中の携帯電話の電源をオフにする規則制定を求める陳情書」を提出してもらったが、この陳情は採択されなかっ た。翌9月には「宇都宮市議会傍聴規則の一部改正」の要望書を提出して、傍聴規則に携帯電話の電源を切ることを盛り込むように求めたが、これも実現には至 らなかった。
 市議会では傍聴者向けに「携帯電話の電源をお切り下さい」という掲示パネルを設置しているが、議員の使用は制限されておらず、傍聴者が電源オフしているかどうかも確認していない。
 訴状では、本来なら議場入口で携帯電話を一時預かるなど、議場に携帯電話を持ち込ませない対策を取るべきだった、と指摘している。
 西さんはこのように電磁波過敏症であることを市に伝え、電磁波対策を求めていたが何の対策もとられていない状態が続いて来た。このことから働く人の健康や生命を危険から守るように配慮する「安全配慮義務」に違反している、としている。
 12月24日には第3回目の口頭弁論が開かれる。