がうす通信141号2016/10/20

長野 希少猛禽類、送電線予定地に繁殖地
【10月9日朝日新聞】送電線の新設工事が予定されている松本市から朝日村にかけての山中にクマタカやオオタカなど希少猛禽類(もうきんるい)の繁殖地が あることが、県が公表した環境影響評価(アセスメント)準備書でわかった。事業者側は、繁殖期に工事を中断したり工法を変更したりするなどの環境保全策を 講じるとしている。

   準備書を作成した事業者は、東京電力ホールディングスの子会社「東京電力パワーグリッド」。

 準備書や同社東西連系線長野建設事務所(松本市)によると、工事は東日本大震災を受け、周波数の違う東日本と西日本で電気を融通し合えるように、 中部電力飛驒変換所(岐阜県高山市)から東電パワーグリッド新信濃変電所(朝日村)の約90キロに鉄塔を建て送電線を引く。うち長野県分は約40キロ(鉄 塔74基)。
 調査は繁殖期を中心に2014年12月と15年1〜8月に実施した。クマタカは9つがいが確認され、うち6つがいは調査地域に繁殖地があるか、その可能 性が高いとしている。6つがいのうち2つがいは事業予定地から半径1キロ内に営巣地があり、資機材運搬などに伴う騒音や振動で「繁殖行動への間接的影響が 大きい」とした。
 また、この2つがいを含む4つがいについて、事業予定地から半径1・5キロ内に、餌場への行き来などが頻繁な「高利用域」が含まれており「間接的影響が生じる」と予測している。
 一方、オオタカは4つがいが確認され、いずれも調査地域に繁殖地が存在した。うち2つがいは、事業予定地から半径300メートル内に営巣地があるなど「間接的影響が大きい」とした。
 環境省のレッドリストで、クマタカは近い将来に絶滅の危険性が高い「絶滅危惧TB類」、オオタカは生息状況の変化によっては絶滅危惧に移行する可能性がある「準絶滅危惧」に分類されている。今回、主に松本市と山形村で生息が確認されたという。
 環境アセス準備書では、こうした状況に対する環境保全措置として、繁殖期の施工を制限したり、ヘリコプターによる運搬を回避したりすることなどを挙げている。
 準備書は10月20日まで、県や松本市など関係機関や県のホームページで見ることができる。この縦覧を受けて11月4日まで住民らの意見を募る。最終的 に知事の意見書を踏まえて、事業者側が準備書を再検討・修正した評価書を公告。事業着手が可能になる。同社では20年度の運用開始を目指すという。

http://www.asahi.com/articles/ASJ9Y4359J9YUOOB00L.html

工事の概要(長野県のホームページから)

http://www.pref.nagano.lg.jp/kankyo/kurashi/kankyo/ekyohyoka/hyoka/tetsuzukichu/tyuubuoudann/documents/02-02.pdf