がうす通信第145号(2017/6/20)


スノーデンが警告
[共謀罪]で日本はハイテク「監視社会」になる!
グーグル、フェイスブックなどのアメリカのIT企業から
メール内容を秘密裏に提出させる「プリズム」

 共謀罪の恐ろしさはこうした警察による情報の収集や蓄積と、それがもたらす『監視社会化』に法的な裏づけを与えてしまうことです」(山下弁護士)
 では、日本の「監視社会化」が進むと、具体的にどんなことが行なわれるのだろうか?
そのヒントとなるのが、アメリカ国家安全保障局(NSA)の機密文書を公開した元CIA職員、エドワード・スノーデン氏が明らかにした「ハイテク監視大 国」アメリカの実態だ。アメリカでは最新のテクノロジーを駆使した、次のような「諜報(ちょうほう)プログラム」が存在するという。
 まず、アメリカ国内のすべての電話通話に関するメタデータ(通話内容以外の発着信電話番号、日時、場所、通話時間などの情報)を毎日、アメリカの電話会 社に提出させるプログラム「バルク・コレクション」。そしてグーグル、フェイスブック、アップルなどのアメリカにあるIT企業から電子メールやSNSなど の内容などを秘密裏に提出させる「プリズム」。
 他にも、アメリカの通信用海底ケーブルから目当ての情報を直接入手する「アップ・ストリーム」。携帯電話基地局を装いながら、携帯の通話情報を監視する「スティングレイ」などだ。
スノーデン氏によれば、こうしたシステムを使って日常的に市民のプライバシーの監視は行なわれていて、集められた膨大な情報は“スパイのグーグル”とも呼 ばれ、情報機関専用に開発された高性能検索プログラム「XKEYSCORE」(エックスキースコア)によって分析されているという。
 ちなみに先月、新たに公開された日本に関する「スノーデンファイル」の中には、NSAが日本側に対して、この「XKEYSCORE」を提供したという記述が確認されている!
 [週刊プレイボーイ2017年05月15日から] 共謀罪の導入で、警察の「情報能力」が格段にアップすることが懸念されている。その先には、日本の監視社会化が待っているのか?
 まだ起きていない犯罪を「計画段階」でも処罰できるようになる「共謀罪」については、これまで多くの問題点が指摘されてきた。
 なかでも最も懸念されている問題のひとつが警察の捜査、情報収集、情報蓄積の権限が大幅に強化され「日本の監視社会化が避けられない」という点だ。
 仮に共謀罪が導入されれば、警察は「まだ起きてない犯罪」の「共謀」や「計画」の捜査を理由にした監視や情報収集を今よりも公然と行なうことが可能になる。
そうして集めた情報が警察内部に蓄積されれば「警察の情報能力」は飛躍的に向上し、それは情報という「武器」を介した警察権力の大幅な強化につながることになる。
だが、それが本当に意味するものは何か? 情報の力が「人」や「政治」を、そして「国家」を支配する時代が「共謀罪」の向こうに見える!
■スノーデンが警告するハイテク「監視社会」
     共謀罪の導入で、警察の「情報能力」が格段にアップすることが懸念されている。その先には、日本の監視社会化が?
 「共謀罪が導入されれば、『監視社会』の波が確実に押し寄せます。その先に待っているのは、ひと言でいえば警察がすべてを支配する世界です」
 こう語るのは、日弁連で共謀罪法案対策本部事務局長を務める弁護士の山下幸夫氏だ。
「政府は共謀罪の対象が『組織的犯罪集団』に限られるから乱用の心配はないと説明していますが、『組織的犯罪集団』の定義は極めて曖昧(あいまい)です。 そこを曖昧なままにして、犯罪の計画段階や準備段階で取り締まろうとすれば『任意捜査』という形で、より広い範囲に網をかけて日常的に監視することが必要 になる。その対象には、いわゆるテロや組織犯罪と無縁な一般市民も含まれるでしょう。
携帯基地局を装い情報を傍受する「スティングレイ」
 これまで、FBIなどの法執行機関によってスティングレイは活用されてきた。仕組みは、ダミーの携帯電話基地局のようなもので、通話やメールなどのデー タを執行機関へと送信する。が、その全容はトップシークレットで公にはされていない。秘密を漏らさないかわりに、犯罪者を無罪放免にするケースがあったほ ど。一方で、一部の法専門家からは、(特に断りなく使用された場合)著しく国民の権利を侵害していると批判の声があがっていた。
2015年9月、米麻薬取締局はスティングレイを使い、麻薬密売容疑がかかっていた、Raymond Lambisの部屋の位置を割り出した。この情報が証拠として裁判所に提出されたのだが、ニューヨーク州南部連邦地裁は、これを採用せず。William Pauley裁判官は、「令状なしで、市民の携帯電話をトラッキング端末としてはいけない」と述べた。
 携帯の通話記録は、令状をもって携帯キャリア会社などの第三者機関を通じて得ることができる。今回、裁判所はここを争点とし、スティングレイは第三者機関を介さないことから、盗聴に近いものだと判断したものだ。
米司法省、携帯電話の監視技術に新たな使用規制
2015.09.04 ワシントン(CNN) 米司法省は3日、批判の多い携帯電話を通じた当局の捜査手法について、新たなガイドラインを発表した。
問題の手法とは、基地局のふりをして携帯電話をだます「スティングレー」と呼ばれる装置を用いたもの。利用者に気づかれずスティングレー経由で通話や通信をさせることで、現在地や通話トラフィックといった情報を集めることが可能になる。
米紙ウォールストリート・ジャーナルは昨年、米連邦捜査局(FBI)が国内上空でスティングレーを搭載した航空機を飛ばし、携帯電話情報を集めていると報道。これを受け、スティングレーは強い批判を集めてきた。
今回、発表されたガイドラインでは、事前に令状を取ることや、どのようなデータをどれくらいの期間にわたって収集するか、範囲を決めておくことがスティン グレー使用の要件と定められている。もっとも抜け穴もある。「緊急」または「例外的な」状況では令状なしの使用が認められているのだ。
 イエーツ司法副長官は3日の記者会見で、スティングレーは捜査上欠かせないツールだと述べた上で、新しいガイドラインでは人権侵害への懸念に配慮し「正しいバランスを取るよう努力した」と胸を張った。
 司法省によれば、スティングレーで収集される位置情報はGPSデータではなく携帯電話の電波の方向だけだという。また、通話相手の番号は分かるものの、通話やメールの中身、使われたアプリのデータは収集できないという。
 司法省がスティングレーの活用成功例として挙げるのが、メキシコ最大級の麻薬組織、シナロア・カルテルの最高幹部ホアキン・グスマン受刑者の逮捕(2013年)だ。米当局がスティングレーを使って売人の携帯電話を追跡したことが、同受刑者の身柄拘束につながったという。
https://ameblo.jp/since2016103/entry-12130721696.html
 米の諜報活動に日本5億ドル負担 
高周波で米へ情報転送 [クローズアップ現代NHK4/24より抜粋]
[アメリカに監視される日本〜スノーデン“未公開ファイル”の衝撃〜]

    
出演者:池上彰さん (ジャーナリスト)、武田真一・田中泉 (キャスター)

2013年、アメリカの諜報活動の実態を暴露したCIAのエドワード・スノーデン元職員。
 実はそのとき公表された極秘ファイルは、一部にすぎませんでした。今回、NHKは日本に関する13の未公開ファイルを入手。そこから浮かび上がってきたのは、アメリカが同盟国の日本を諜報の対象にしていたということ。
 スノーデン元職員:「これは『XKEYSCORE』という監視プログラムです。このプログラムが“大量監視”を可能にする。あらゆる人々のコミュニケーションをいつでも簡単に監視できる。」
田中:こちらが、私たちが入手したスノーデンファイル。アメリカ国防総省の諜報機関である、NSA・国家安全保障局の極秘文書で、内部で情報を共有するためにまとめられた報告書です。
 2013年、スノーデン元職員は、アメリカの諜報活動が市民のプライバシーを脅かしているとして、スノーデンファイルを暴露しました。
当時、NSAはテロ対策を名目に、“Collect it all =すべてを収集する”というスローガンを掲げ、極秘に民間通信会社や電話会社から、通信や通話の記録を大量に収集。
その中には、世界中の市民の電話・メール・SNSなどが含まれていました。
この一般市民まで対象にしたNSAの情報収集活動には、国内外で批判が高まり、オバマ政権は、監視政策に一部行きすぎた面はあったと認め、一部、手法を見 直すこととなりました。スノーデン元職員は告発後、暴露したファイルを調査報道を専門とするアメリカのNPO、インターセプトに託しました。
今回私たちは、インターセプトから日本に関する未公開の13ファイルの提供を受け、取材を進めました。そのファイルに記述されていた主な内容はこちら。

660万ドルの通信施設 スタッフ人件費37万5千ドルも
「アメリカが諜報活動に日本を利用していた」「アメリカが日本を監視対象にしていた」そして「“大量監視プログラム”を日本に提供していた可能性」。
このうち、まずはアメリカが諜報活動に日本を利用していたという記述についてだ。
 スノーデンファイルは、アメリカ政府のトップシークレット、そして「ファイブ・アイズ」と呼ばれる5か国のみが閲覧できる極秘資料からなっている。その中には、アメリカが諜報活動に日本を利用していた実態が記されていた。
 その1つ、沖縄の米軍基地について書かれた2007年の極秘報告書。沖縄のキャンプ・キンザーからキャンプ・ハンセンに通信施設を移転する際、日本の費用で諜報のための設備を強化したと記されている。
  
“NSAの目的は、沖縄での諜報活動を維持し向上させるために日本からの財政支援を強化させ、高周波を使って傍受した情報をアメリカの本部などに転送させることだった。
この移転のために、日本の税金から約5億ドルを負担させる見積もりだった。

このミッションは無事完了した。”
 2012年にまとめられた別の報告書には、東京にある横田基地で、諜報活動のための施設に日本の費用が使われていたという記述があった。
“660万ドルの最新鋭の通信施設は、ほとんど日本政府が支払ってくれた。
スタッフの人件費37万5,000ドルも全て日本政府が支払ってくれた。”

さらに、この施設で作られた通信傍受の設備が、世界の紛争地でのアメリカ軍の諜報活動に使われていたとも記されている。
“横田基地で製造した中で最も特筆すべき機器は、アフガニスタンでのアルカイダ攻撃を支えたアンテナである。”
スノーデンファイルに記された日本の経費負担が、具体的にどのような予算措置に基づくものなのか、詳細は記されていない。