がうす通信第26号(1997/08/15)

「米国立ガン研究所報告」は偏見によって歪曲された ブローダー氏コメント


「米国立ガン研究所報告」は偏見によって歪曲された
ブローダー氏コメント

『住宅での磁場被曝と小児急性リンパ性白血病』と題する新しい研究(7月3日号の医学誌に発表)に対してポールブローダー氏は以下の通りコメントしている。

 「『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌』と国立ガン研究所がこの研究を、ネガティブな研究、と発表するなど絶対に不可能であり、それは、アメリカ国民に対する詐欺行為である。事実、研究が行なわれた4ヶ所の研究者達は、電力線が3ミリガウスを越える家に住む子ども達はそうでない子ども達より非常に多くガンを発症する、と認めている。」
  『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌』にはその研究の後に医学博士、エドワード・W・キャンピオン氏の偏見に満ちた論説が載っている。氏は「高圧送電線の真下でも磁場はわずか3から10ミリガウスである。この値は電車の中より小さい。電気かみそり使用時の頭の近くの磁場よりはるかに弱い。」と書いている。この記述に対してブローダー氏は、「この記述は、キャンピオン博士がEMFについてあきれるほど無知であり、『ニューイングランド・オブ・メディスン誌』がこの問題について偏見をもっていることの明かな証拠である。業界の測定値は電力線真下で、キャンピオン博士の見積りより10倍高い、というのが事実である。さらに、電車の中や、キャンピオン博士の電気かみそり近くがどれだけの磁場を発しているかはまったく問題でない。重要なのは、長時間の慢性的な被曝である。子ども達は、ゆりかごの中で、頭の脇で、電気かみそりをじりじりいわせながら寝はしない。電車の中で1日24時間過ごすこともない」
 さらにキャンピオン博士は次のように書いているが、これは氏がこの問題についていいかげんな解釈をしていることのあらわれである。「1989年、ジャーナリストのポール・ブローダー氏が『ニューヨーカー』誌に三つの記事を載せて、官界や財界が受け入れられないようなガンの原因を、異端者的な研究者達がどのようにして発見したかを詳細に、人を魅きつけるように書いている。」
 この「異端者的研究者」の中に、カリフォルニア州にある退役軍人管理局医学センターのW・ロス・エイディ医学博士、ノースカロライナ大学の主任教授であり、全米科学アカデミー研究評議会のEMFに関する委員会の前副会長でもあるデイビッド・サビッツ博士も含まれている。
  「電磁波の生物学的悪影響について軍はアメリカ国民を欺いている、と私が言ったので、キャンピオン氏は私を非難している。彼は過去40年間、この地球という惑星に住んでいなかったのだろうか? 彼はネバダ州の核爆発実験後の放射性降下物質によるガンの危険性について、ベトナム戦争の枯れ葉剤について、湾岸戦争症候群について、軍の官僚達がどんな虚偽の発言をしたか、彼は本当に知らないのだろうか?」
 ブローダー氏は続けて言っている。「携帯電話の電磁波がガンを引き起こすかもしれない、と不安がるのは根拠のないことだ、とキャンピオン氏は言う。携帯電話の周波数に曝した実験動物は被曝なしの対照動物の2倍多くガンを発症するという結果を示した研究を、オーストラリアの通信業界の研究者達が行なったことについて、キャンピオン氏も、『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌』の同僚達も知らないようである。」
 ブローダー氏はさらに「親たちは米国立ガン研究所の評価を割引きして考えるように、子ども達を高レベルEMFに曝さないよう充分に気をつけねばならない。この研究所の研究は、強い電磁場を発する電力線近くの家に住む子ども達は危険だ、とはっきり示しているのだから。あなた達の子どもを、政府の官僚達の実験動物にすることを許してはならない。」                                   
【「 」外のコメントはEMRアライアンス。翻訳半谷尚子さん】