がうす通信第44号(2000/08/15)

ICNIRP国際非電離放射線防護委員会が京都で会議開催


ICNIRP国際非電離放射線防護委員会が京都で会議開催(5月22-25日)

がんとELF磁界曝露
Anders Ahlbom
Institute of Environmental Medicine, Karolinska Institute
Sweden

  WertheimerとLeeper(1979)の研究以来、電力周波数電界、磁界への環境曝露ががんのリスク、特に小児白血病、を増加させるのかという懸念がある。この問題に関して15以上の研究が発表され、ある程度までは彼女らの研究知見が確認されたが、その証拠は十分な説得力を持たないままである。その理由は、観察された影響が弱いこと、同一研究内および複数研究間にある種の不一致があること、生物学的妥当性に疑問があることなどである。職業的磁界曝露と成人のがんなど、その他のがんについても議論されている。しかし、最も強い証拠は、小児の白血病に関するものである。これまでにも何回も利用可能な証拠についてレビューされてきた。最近では、米国の国立環境健康科学研究所(NIEHS)が評価を行った。作業グループはIARC原則に従い、EMFを発がん可能性因子(a possible carcinogen)とする結論に達した。NIEHSの最終報告書で、次のように結論している、「NIEHSは、ELF電磁界曝露による健康影響可能性に関する弱い証拠があると信じる」(NIEHS 1999)。

 最近、一連の新しい研究が終了した(Dockerty et al. 1998; McBride et al. 1999; Green et al. 1999)。これらは、先行研究から学んだいくつかの観点をもち、また、先行研究の難点を克服している。これらの研究の結果と方法について検討し、結果についてはこの問題の先行研究の結果と関連づけて議論する予定である。また別の研究が今年末に発表される予定であり、この研究の方法についても先行研究と関連させながら議論する予定である。

 上記で引用したものを含む10論文の一次データに基づくメタアナリシスが、2000年初めに報告される予定であり、それについても議論する予定である。

【以上は第4回国際非電離放射線ワークショップ講演抄録集の翻訳のまま】