がうす通信第93号(2008/10/20)


《円卓会議》  各省、口をそろえ「因果関係証拠なし」 

「民間団体」で矛盾を露呈の経産省 『市民政調』主催  

 「電磁波による身体・環境等への影響」について経済産業省をはじめとした各省庁の担当者と市民との「円卓会議」が8月27日、参議院議員会館会議室で開催された。

 主催したのはNPO法人「市民がつくる政策調査会」の電磁波問題検討プロジェクトチーム。

コーディネーターは参議院議員の大河原まさ子さんで、国側からは、経産省のほかは、総務省、厚生労働省、環境省の各担当者が出席した。

写真は大河原議員のホームページから

この日、国会見学に来た多摩市、稲城市の団体の傍聴もあって、約50人が集まった。

 昨年6月のWHOの報告書で0.3〜0.4マイクロテスラといった低いレベルの磁界のリスクを認めていることについて、経産省は「・・・疫学的証拠は、手法上の問題があるために弱められており、全体として、小児白血病に関連する証拠は因果関係と見なせるほど強いものではない」というものだった。これは経済産業省、厚生労働省、環境省がまったく同じ答えをしている。
 電磁波過敏症については、「WHOが公表しているファクトシート(No.296)では電磁波過敏症は明確な判断基準を持たず、症状が電磁界暴露と関係するような科学的証拠はないとの見解を示しています。」と答えた。総務省、厚生労働省、環境省が同様の答えをした。

 中立的な民間団体とは「電気安全環境研究所」!?

さらに「電磁界WG・報告書では、リスクコミュニケーションの必要性について提起され、“中立的な常設の電磁界情報センター機能の構築”が示されています。その構築またリスクコミュニケーションの推進に向けては、準備段階から市民・NGO等の参加が不可欠だと思いますが」との質問に対しては「中立的な常設の電磁界情報センターを民間団体の付置機関として今秋立ち上げるべく、7月には準備室が開設されたところ・・」と答えた。
 この準備室になぜ市民団体が入っていないのか、との問いには、「中立を期するため」との答えをしていた。しかし電力関係からはメンバーは入ると言う。経産省の担当者は前言との矛盾にしどろもどろの弁明を繰り返した。実際のところ「準備室」は「電気安全環境研究所」(JET)内に置き、メンバーもJETと電力業界から3人ずつで構成するというもの。市民団体を入れないことだけは名言して「中立」と称しているのである。
 円卓会議は省庁のこの姿勢をさらけ出すことができたことに意味があったと言えそうである。

JETとは電力会社らが電磁波安全論のためのリーフレット「電磁界と健康」を作るなどしている団体。経産省の言うリスクコミュニケーションとは、住民運動対策の方法論であるようだ。】